蜂蜜みたいな味がするなんて

現場でひとりパソコンに向かってたら、ふらりと現れて

" 今回はTravisクリープハイプ入れといた "

そう言って、指先からぶら下げるようにして、彼は差し出した。

何度めかのデータ。

前々回くらいに家に送ってもらったとき、Travisのデータをくれるって言ってくれてたけど、もう忘れられてると思ってた。

ちゃんと覚えていてくれたんだなあって、へにゃへにゃになる。

 

彼にとっては大したことではないとしても、わたしにとっては、とてもとても大きなことなのだ。

 

早くおうちに帰って中身を見たい。

そして、それを聞きながら床につきたい。