never alone

少し痛ければ気が済むかなって、そう思った。
ピリッとした痛みに気付けたなら、冷静になれる気がした。
自分の身の丈を思い出せる気がした。
横柄になっていく自分を止められる気がした。
なのに、ちっとも痛くないんだもんな。
日々、口の中が苦いだけ。
そんなんじゃ、わたしはただ苦味に苦しむだけで、余計に駄目な奴になるだけなんだよ。

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ピアスを買った。
4g,2g,0g.
これで、きみとお揃いに出来るって。
そしたら、少しはこのいかれた脳みそも、少しくらいは満足してくれるって、そう期待して。
ああ、マディソンやりたいな。
タトゥーも入れたい。
この歳になって、今更肉体改造に憧れるとは。
愚かな。

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毎日毎日怖い。
優しい会社の人たちも、いつか迎える親父の死も、今まで以上の本当の孤独も。
嫌だ。怖い。

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どうして切るんだろうって、今夜もふと考えた。
これがSOSってやつなのかって、そんな風に少し思ったけれど、よくわからないや。
ただ痛みが欲しくて、身の丈を自分に思い知らせたくて、死ねない鬱憤をぶちまけて。
埋まらないハートのスカスカした感じを埋めたい。
せめて、誤魔化したい。

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会いたい。にいさん。