消却

わたしは、きみを忘れなきゃならない。
きみは、もうわたしを必要としない。
だから、忘れたい。いらない。

うそ。本当は、要る。
でも、惨めだから、堪えられないから忘れるんだ。

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某国の軍人さんと知り合った。
なんて名前をつけようか。
そうだ、honeyにしよう。
ただのわたしの気まぐれで、きみはhoney。

ねえhoney、本の話をたくさんしようよ。
わたしも、本が大好きなんだよ。

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昨日、彼に小包が届いたらしい。
破棄行きの夢を何度か見たから、怖かった。
でも、そんなことをいちいち覚えている自分が鬱陶しい。
さっさと忘れたいというのに。